【広島弁74】「ふが悪い」 運が悪い
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名文備後弁訳 編 |
広島弁(安芸弁~備後弁)~岡山弁(備中弁)講座74
【ふが悪い】 運が悪い
今日は、元UMAの【ポリリン】が、ナビゲートしちゃう。
後のほうの(注)に書いておいたけど、【腑(ふ)が悪い】と【風(ふう)が悪い】って、似てるからネイティブじゃない方は、気をつけてくださ~い。
この言葉を解説するにあたって、備後弁ネイティブである【れたす(当サイト管理者)】に取材に行ったよ。
取材するくらいなら、初めから【れたす】が書けばいいだろって?
まあまあ、そう言わないでって。ボクだって、いろいろ書きたいんだよぉ。
さて【れたす】は、開口一番、こう言ったよ。
「この【腑が悪い】と【風が悪い】という言葉を聞くと、お袋を思い出すのう。いっつも、この二つの言葉を言(よ)ーたイメージがあるんじゃ」
「世間の目を気にするけぇ、【風がええ、風が悪い】という言葉を頻繁に使うわけじゃし、運やツキを必要以上に気にすりゃあ、【腑がええ、腑が悪い】という言葉をぎょうさん使うわけじゃろ。ワシのお袋って、その二つをもんげぇ気にして生きとったんじゃろうのう」
「じゃけワシは、その逆の性格になってもうた。
ワシは言動も服装も世間を気にせん性格じゃし(…つまり、無礼で服装のセンスなし)、
運とかはこの世には無(の)うて、人生で起こることはだいたい自分でやったことの結果じゃとしか思えんし(…つまり、人生でろくなことをしていない)」
ふうむ…。
【れたす】には、人間として、どうやら別の問題(闇)がありそうだねぇ。
「お袋の最後の言葉を知っとるか?」
「え、知りませんよぇ。なに?」
「『あんたは、ええ大人になっとるのに、なんでそんな変なカッコしとるんかねぇ…』じゃ」
「…」
秋、深し…。
じゃなかった。
闇、深し…。
標準語 | 広島(備後)弁 |
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運が悪い、ついてない | 腑が悪い(ふがわるい) |
(注) 【風がわるい(ふうがわるい)】 → 意味:『かっこ悪い、世間体が悪い』 【ふう】が縮まって【ふ】となり、【ふがわるい】と言う場合(聞こえる)があります。 ここで紹介した【腑が悪い】と同じに聞こえます。 会話や文章の流れの中では、意味を取り違えることはないですが、混同しやすいです。 |
<会話例1>
標準語 広島備後弁 |
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ついてないなぁ。コロッケパンが、オレの前で売り切れたよ。 ↓ 腑がわりいのう。コロッケパンが、ワシの前で売り切れたわ。(※男子言葉) |
オレなんか、コロッケパンは買えたけど、廊下に落として踏んじゃったぜ。不運なのはオレだろ。 ↓ ワシなんか、コロッケパンは買(こ)うたけど、廊下に落として踏んでもうた、ふが悪りぃのはワシじゃろうが。 |
そのとき、きみが落としたパンを拾って食ってるのを見たぞ。なんて格好悪いことしてんだよ。 ↓ そんとき、おまぁが落としたパンを拾~て食ったのを見たわ。なんちゅう風が悪りぃことしょーるんかのう。 |
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