野良猫『ヨコヅナ』

<私が子供の頃、我が家のタマをいつもイジメていた巨漢で凶暴な野良猫(呼び名は『ヨコヅナ』)を思い出して描いてみたら、なんか可愛くなった…件>

遠い昭和の昔。

うちの『タマ』は、この『ヨコヅナ』にとんでもなく手ひどくイジメられ、何度も血まみれになって、オシッコをチビリ、泣き(鳴き)ながら帰ってきてた。

「このままでは、タマはやられた傷がもとで、ごねてしまう…」
と深く憂慮した私は、子供ながらにも考えをめぐらし、この『ヨコヅナ』の捕獲作戦を立てた。

策戦の詳細は省くけど、一度目は、今も私の上腕に残る10cmの長さのキッポ傷を負って、失敗。

2度目に、なんとか、ダンボール箱の中へ閉じ込めて捕獲した。

「ヨコヅナよ。このままでは、おまえはうちのタマを殺してしまう。
不憫だが、お前には遠くに行ってもらう。
おまえなら、見知らぬ土地に行っても、逞しく生きていけるはずじゃ」

私は、捕獲した『ヨコヅナ』の入った段ボール箱を自転車の荷台にくくりつけ、ペダルを漕いだ。

「できるだけ遠くに連れていかんと、こいつは帰ってくるかもしれん」
という不安に駆られ、私は何キロも道路を走り、沼田川の橋を渡った。

(※検索したが、わが故郷・広島県三原市の沼田川河口の幅や、そこに架かる沼田大橋の長さも不明だった。二車線道路で100mくらいはあると思うのだが…)

そして、民家が多く、食い扶持に困らなそうな、和田沖の町中で、『ヨコヅナ』をダンボールから放った。

『ヨコヅナ』は、ゆうゆうと歩いて、夕闇の中に消えた。

「さすがじゃ…。肝が据わっとる」
私は子供ながらに感銘を受け、その『ヨコヅナ』の後ろ姿を見送った。

我が家の『タマ』が泣き叫んで帰ってくることは無くなった。

が、半年後…。

長くなるので、このへんで。

<詳細は、このエッセイの方で>

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(文中の広島弁)
「ごねる」⇒ 『死ぬ』
「きっぽ」⇒『ケロイド状に残った傷跡』



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2026年10月01日