広島弁訳名文<002>枕草子 第一段①
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今日から数回は、清少納言の『枕草子』の第一段です。
【枕草子:第一段】 春と夏 (清少納言) |
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広島弁 訳 |
春は、ほのぼのと夜が明けるときが、ええんよ。 だんだん、あたりが白うなって、山のすぐ上の空が、なんとのぅ明るぅなって、淡い紫に染まっとる雲が、細ぅ、たなびいとるんも、ええんよ。 夏は、夜じゃね。 月が出とったら、ほんまにええし、闇夜じゃっても、蛍がぎょうさん飛び交うとるところじゃね。 ほいで、ちびっと1匹か2匹、ほのかぁ~に光っとるんも、ええんよねぇ。 雨が降っとるときも、それはそれで、おもしろいんよ。 |
ぎょうさん →たくさん |
【枕草子:第一段】 春と夏 (清少納言)原文 (勝手ながら、WEB表示用に、文の区切りや段落は管理人が変更しています) |
春はあけぼの。 やうやうしろくなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。 夏は夜。 月の頃はさらなり、闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。 また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。 雨など降るも、をかし。 |
【枕草子:第一段】 春と夏 (清少納言)現代語訳 |
春は、やっぱり、ほのぼのと夜が明けるときが、すごくいい。 だんだんとあたりが白んで、山のすぐ上の空がほんのりと明るくなって、淡い紫に染まった雲が細くたなびいている様子も、ステキだわ。 夏は夜よね。 月が出ていればもちろんいいけど、闇夜でも、蛍がたくさん飛び交っているって雰囲気あるわ。 また、ほんの一つ二つ、ほのかに光っていくのも良いしね。 雨の降るのも、これがまた良いんだわ。 |
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