このテーマに限らず、すべてにおいてなのだが、まずは定義である。
「愛って、なに?」である。
それを語る気力も能力もないので、定義はあえてスルーして話を進めよう。
直江兼続の兜に『愛』の漢字が使われているのは有名だが、あれはもちろん現在社会の概念での『愛』ではない。
『労(いた)わる』とか『慈愛する』という感じか?
現在の日本語における『愛』は、英語の『LOVE』の翻訳語である。
さて、人間が生物として繁殖するには、生殖行動が必要だが、これに『愛』という概念をつけて語ることが一般化している。
これが、近代以降の人類の最も奇妙な『考え方』ではなかろうか?
そもそも、雄雌の生殖行動(衝動)を『愛』と関連づけようとすることが、虚構である。
虚構だから、
「愛ってなに?」
と、悩んでしまう。
人類愛、郷土愛、愛国心、愛人、性愛、恋愛、敬天愛人、ラブラブ…。
この宇宙に、この世間に、あなたやわたしに、『愛(という虚構)』が必要なのは確かだろう。
『愛(という虚構)』が、人類の崩壊に至る何かを歯止めをしているに違いない。
でないと、歌詞でも小説でも映画やドラマなどでも、あんなに『愛』『愛』『愛』と連呼するわけがない。
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