【はにれた<雪玉神社の絵馬>】 夜の公園

私は、ほぼ毎日、早朝5時頃に走ったり、夜10時頃に走ったりする。
健康オタクではなく、『黄色靱帯骨化症』という難病で、脊椎神経に骨化した靱帯のトゲが刺さって、ヘソから下が少なからずマヒし、一時は車椅子となり、トゲの切除手術をしたため、そのリハビリなのである。
もう2年、リハビリをしている。
日常生活では、ほとんど不便もなくなった。
でも、ある程度キツイ運動をしていないと、一度神経損傷でマヒした筋肉が固まってしまうんである。
数日前は、夜、走って、途中の公園でいつものように、ストレッチや腕立て伏せやらをしていた。
ちょうど60回を超えたあたりで筋肉の限界に達し、ヒーヒーと意識も薄れているときに、突然暗闇から声がかかった。
「頑張ってくださ~い!」
少年の声である。
「!!」
夜の10時の誰もいないはずの公園だから、ビックリする。
見ると(投稿の絵とは違うが)、自転車二人乗りの中学生と思しき”影”が、走り去っていく。
私は、
「びっくりしたぁ!ありがと~」
と反射的に声を出していた。
その二人乗りの自転車の影は、
「は~い!ひゃははははは~」
と二つの笑い声のハーモニーとともに、街頭の向こうに消えた。
「ふぅ~。ビビったぜ。オヤジ狩りかと思った…」
ヨレヨレと腕立て伏せをしている私を見て、私をついからかったのだろうと思うが、まあ面白いコミュニケーションであった。
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