【広島弁47】「いちがい」 強情、がんこ、あまのじゃく
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広島弁備後弁の女子言葉編 |
名文備後弁訳 編 |
広島弁(安芸~備後弁)~岡山弁(備中弁)講座47
【いちがい】 強情、がんこ、あまのじゃく
今日は、生まれつきの?【いちがい】である、【れたす】が担当します。
この言葉には、わたし【れたす】は、なんとも…思い入れがありますねぇ。
なにせ子供のころの反抗期前から?、母親の言うことを聞かず、(自分がおかしいだろ!と思う)世間の道理を受け入れず、
「あんたは、いちがいじゃねぇ」
と、ため息交じりに言われたことは数知れず。
(※わたくし【れたす】が、【いちがい】だったエピソードのいくつかは、ここのエッセイに)
言っておきますが、私は
『そこそこ(自分勝手な)正義感にあふれ、そこそこ(好きな相手には)素直で、そこそこ(常識内で)良い子』
でした。…たぶん。
まあ、自分を【いちがい】と自認する人間が、自分のことを『素直で、良い子』と言っても、誰も真に受けないでしょうけどねぇ。
【いちがい】という言葉は、普通の悪い意味では、
「悪い意味で保守的 → 強情で融通がきかず、自分の思い込んでいる自説を曲げない、頑固なアマノジャク者」
ですが、別の面を見て、良いように言えば、
「良い意味でも悪い意味でも現状打破的 → 既成概念や世論にとらわれない信念を持ち、多数派に付和雷同しない強さと信念の持ち主」
と表現できなくもない…でしょ?
とはいえ、
『良いように言えば』
と書きましたけど、本当にそれが『良い』とも限らない。
「既成概念や世論にとらわれない信念を持ち、付和雷同しない強さと信念の持ち主」
というのは、そういう人が、
『客観性がなく観念的で非科学的で心が狭い場合』
には、立場が違う相手からしたら、とんでもなく迷惑な存在でもありますしねぇ。
やはり必要なのは、どういうときでも、『自分への客観性』と『自分を自分でイジれる余裕』。
そういう人なら、【いちがいさ】も周囲に理解され、行動の武器となるでしょう。
コペルニクスは、どうしたって『いちがい者』でしょう。
でないと、あの時代に地動説なんて言い出せない。
もちろん、客観性と科学の裏付けがあっての話。
彼は神を信じていましたしね。
それを言うなら、ニュートンも同じ。
(地動説の展開は、実際にはそう単純な話でもないことは、彼のことを書いた本を読むとわかるし、そこのところの経緯はすごく面白いんだけど、ここではパス)
とはいえ、わたしはコペルニクスのような素晴らしい何かをもっているわけじゃないので、コペルニクスが『いちがい者』として偉くても、同じ「いちがい者」であるわたしとは関係ないわけで、わたしはただの『変な人』…ということでしょう。
ただの変な人?
ああ、悲しい。…涙はちっとも出ないけど。
でもねぇ…、わたしもそれなりに長く生きて、いろいろな人を見て、最近では Twitter などでもいろいろ読みますけど、ん~、わたしの『いちがいさ』など可愛いものです。
世界には、かなりの『いちがい者』が、あふれていますものねぇ。
もちろん、玉石混合で…。
そういう大きな視点からすれば、私などはしょせん、
『とても常識的で、気が小さくて、ちょっとかわいい普通人』でしかない。
それはそれで、悲しいような…。
標準語 | 広島(備後)弁 |
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強情、がんこ(保守?) | いちがい |
あまのじゃく(革新?) | いちがい |
<会話例1>
標準語 広島備後弁 |
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あなたとは話ができないわ。どうして、そんなに強情なのかしら。 ↓ あんたとは話ができんのよ。どうして、そげなにいちがいなんかねぇ。 |
ボクが頑固? 何言ってんだよ。頑固なのは君さ。 ↓ ワシがいちがい? なによーるんじゃろ。いちがいなのは、おまぁじゃ。 |
<会話例2>
標準語 広島備後弁 |
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何にでも反対する、アマノジャク野郎! ↓ なんでも反対する、いちがいもんめ! |
なんだと! 反対意見に反対したら、賛成だぞ。 ↓ なんじゃとぉ! 反対意見に反対したら、賛成じゃろうがぁ。 |
なんだよ、それ。おまえ、バカボンのパパかよ。 ↓ なんじゃそりゃあ。おまぁ、バカボンのパパなん。 |
はにれた【備後弁まんが】 |
三原三万石 |
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タカカゲくん |
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