最初の開発ゲームは【ベースボール】 <1982年頃> [2]
最初の開発ゲームは【ベースボール】 <1982年頃> [2]
そういうデバッグ作業を、デバッガーなし、ハードディスクなしという環境で行うのは忍耐でしかない。
当時はそれが誰にとっても当たり前だったので、プログラム開発者は、根気強くやっていたわけである。
話がデバッグの方向に脱線したが、話を戻せば、【記憶媒体が音楽テープなので、正確に読み書きできないリスクがかなりある】ということである。
ということで、録音時や再生時にビット落ちする可能性を考えて、毎回最低2本の音楽テープに更新したデータやプログラムを【録音(保存)】する必要があった。
この【録音(保存)】が面倒だと怠っていると(実際にイヤになるほど面倒くさい…)、新しいコード部分のバグでプログラムが暴走すると、もはやパソコンをリセットするしかない。
そして極めて恐ろしいことに、【録音(保存)】していないパソコンの中の(RAMメモリ上)のプログラムは、あっさり消えてしまうということだ。
たとえば、数時間かけて新たに書いたプログラムコードは、一瞬で【消滅】する。
プログラムを作らない人でも、時間をかけて文を書いたり絵を描いたり、表を作ったりしたのに、つい保存をし忘れて、ソフトやパソコンがフリーズして【すべてが消えた!】経験はあるでしょう?
開発時にプログラムが暴走することは日常茶飯事。
ノッテくると、数時間は無意識状態で大量の行数のコードを書いていたりする。
そういうときは、たいがいバグを数か所含んでいて、動作させると、みごとに暴走する!
だから、新しいコードをある量追加し、動作確認する前には必ず、メモリ内にあるそこまでのプログラム内容を【いちいちコマメに】音楽テープに保存しておかねばならない。
ほかに保存する手段がないのだから。
開発中、数時間に数回、それを音楽テープに5分~10分x2回かけて行うのである。
気分的には、保存に要する時間がプログラムを書いている時間より長いのではないかと思うほどなのだ。
集中も切れてしまう。
言葉は汚いが、「ばかげている!」でしょ?
せめてフロッピーディスクがあれば…。
(今の人は「フロッピーって何??」だろう)
ハードディスクがあれば、保存など簡単だ!
当時レベルのプログラムやデータ量であれば、今なら数秒(いや1秒以下?)で保存できるし、読み込みもできる。どれほど開発効率がいいことか!!
ああああ、夢のよう。
最近、私が作ったデータベースのプログラムは、コンパイル後の実行版でも10メガあるし、ソースなら100メガあるかもしれない。このベースボールは数十キロバイト!しかないのに、この手間! |
この文章の意味する【愚痴】が、平成30年時代の人にわかるだろうか?
さて、このベースボールゲームのプログラムは、 【Basic + マシン語】でできていた。
マシン語はアセンブラーを使うか、直に打ちこむ。
【キャラの動き等をサブルーチン化したマシン語でいくつも作り、それをBasicからCallしている構造】と説明しても、いまでは俄かには理解しがたいだろう…。
書いていると悲しくなってきたので、今回はここまで。
【この項、終わり】
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