【広島弁29】「たいぎい」 だるい、やる気がしない
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広島弁備後弁の女子言葉編 |
名文備後弁訳 編 |
広島弁(安芸~備後弁)~岡山弁(備中弁)講座29
【たいぎい(大儀ぃ)】 疲れた、だるい、やる気がしない・おっくう

今回は、【Rちゃん】が、リポートします。
【たいぎい】は、もちろん身体的な疲れを表しますが、語感としては同時に精神的なモチベーションもかなり低い感じがします。
気持ちとしてやる気があるのに、身体だけが疲れているときには、【たいぎいのう】というより【えらいのう】というような感じ…。
(女子なら、【たいぎいねぇ】【えらいんよ】)
もっと言えば、身体はすごく元気でフルマラソンを走れそうでも、気分が乗らないときに、
「たいぎい~」
と言うように思います。
【たいぎい】は、確かに身体もだるい感じがしてるんですけど、それは『気分からくるダルさ』ってことです。
だから、大枠でとらえれば、
【たいぎい】=【気が乗らない、やる気がしない】
みたいな精神上のダラダラ感を第一義的に表す言葉ではないでしょうか。
いくら疲れていても、好きな人が電話で「会いたい」って言ってくれたら、すぐ飛び起きてダッシュするでしょ?
逆に、体中に力がみなぎっていて、カープのエースとして、これから巨人戦で9回完投できる気分の時でも、まったく好かない人から電話で「会いたい」なんて言われたら、何かしら急にやる気満々だった身体がグッタリしてきて、
「たいぎいけぇ、よう行かんわ。(会いとうないんよ、ウチ)」
って、なっちゃうということです。
そう、【たいぎい】は、身体モードより精神モードを表す言葉だということです。
あと、これを漢字で書くと、【大儀ぃ】のようですね。
殿様が家来に、
「大儀であった」(ご苦労さん、お疲れ~)
とか言う、あれですね、きっと。
標準語 | 広島(備後)弁 |
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だるい、疲れた (気が乗らない、めんどくさい、おっくう) |
たいぎい(大儀ぃ) |
<会話例1>
標準語 広島備後弁 |
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今日の部活は、やる気しないから、休む。 ↓ 今日の部活は、たいぎいけぇ、休むわ。 |
<会話例2>(冬山遭難)
標準語 広島備後弁 |
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寒いし、だるいし、なんもやる気しないし、眠いなぁ。だけど…寝たら死ぬかも。 ↓ さみ~、だり~、たいぎい~、ねみ~。じゃが…寝たら、ごねるかも。 |
<会話例3>
標準語 広島備後弁 |
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あいつ、なんちゅうか、めんどくさいよなぁ。 ↓ あいつ、なんか、たいぎいじゃろう。 |
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三原三万石 |
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