つぶやき<004-3>天命 3


天命 3

天命で、
「あなたは次の総理か日本有数の企業家あるいはノーベル賞受賞者になることになりました」
と言われたら、それをイヤがる人はいるだろうが、カッコイイから受け入れてしまう人も多いいだろう。

天命で、
「あなたは一生、うだつのあがらない宮仕えです。でも抜群の健康だけは保証します」
と言われたら、嬉しいような、そうでもないような、でしょ?

歴史を見れば、現代というのは、押さえつけられていた個人の意志が、大手を振って跋扈できるようになっている。

江戸時代以前に比べれば、天命さえも変えられる可能性が増えた?

とはいえ、天命の定義からしたら、
【自分の意志や精進で天意が変えられたら、それは天命じゃない】。
どうにもならないのが、【天命】なんだし。

私が短期間、高校で講師をしていたとき、
「声優になりたい」
という生徒が多くて驚いたことがある。

声優になるのに天命は関係ないだろう。
もちろん、総理大臣もプロスポーツ選手でも、天命は関係ないだろう。
それが今の時代の感覚だ。

すてきだ。
自由だ!

だが、言うまでもなく希望者全員が声優にはなれない。才能の有無だけではなく、需要と供給の関係があるからだ。

(つづく)

 

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2019年02月27日